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MIDIインプリメンテーション・チャート....
"MIDI対応"を謳った電子楽器等が、全てのMIDIメッセージを処理できるわけではなく、またその様な義務もありません。 そのかわりにマニュアルの最後のほうに、その機器が扱うことの出来るMIDIメッセージについての仕様が記載されています。 それをMIDIインプリメンテーションと呼び、 表形式でまとめられているものをMIDIインプリメンテーション・チャートと呼びます。
MIDI対応機器には、これらのマニュアルへの添付が義務付けられています(古い機種にはチャートの添付がないものがあります)。

かなりおおざっぱなシンセサイザーの歴史とMIDIインプリメンテーション....
冨田勲氏のプライベート・スタジオの写真等で見られる箪笥のような大きなシンセサイザーはもう市販されていません。 そのころのシンセイザーは買ってきてすぐ何かしらの音が出るわけではなく、 音を出すには"ツマミ"で、さまざまなパラメータを設定しなければなりませんでした。
一度作った音を、後から使用するためには、ツマミの位置を紙にメモしておく必要があったのです。 なかには写真を撮っておく人もいたようです。



時代の流れとともにシンセサイザーはどんどん小さくコンパクトになり、音色もRAMに記憶できるようなりました。 MIDI規格が出来あがったのはその少し後です。
国産シンセサイザーのベストセラーである、YAMAHA DX7が登場したのが、ちょうどその頃です。



当時のシンセサイザーは同時に送受信できる MIDIチャンネルは1つだけで、MIDI使用としては、いたってシンプルなものでした。

MIDI機器の受信モードに"オムニ・オフ"、"オムニ・オン"というのが出てきます。 "オムニ"の"全て"というのはMIDI受信チャンネルのことを指しています。
"オムニ・オフ"に設定されたMIDI機器は、受信チャンネルに設定されたものと同じMIDIメッセージ(この場合はチャンネル・メッセージ)のみを認識し、 "オムニ・オン"の場合はMIDIメッセージのチャンネルを無視して、全てのMIDIメッセージを分け隔て無く認識するように動作します。
DX7も、"オムニ・オン"の場合は1〜16までのすべてのチャンネルのMIDIメッセージを受信しますが、チャンネルごとに異なる動作を行うことは出来ません。


そのあと、しばらくして同じく国産シンセサイザーのベストセラー、KORG M1が登場しました。自動演奏機能、エフェクター(エコー等)を搭載し、 これ一台でた音楽が作成できる"ワーク・ステーション"というカテゴリが市民権を得たわけです。



このあたりから、1台で複数のチャンネルのMIDIメッセージを同時に異なる音色でコントロールすることが可能になりました。 ちなみに、この M1は同時に8つまでのチャンネルのMIDIメッセージを扱うことができました。ちょっと乱暴な言い方をすると、DX7の8台分に相当したわけです。 両者の定価はどちらも24万8千円でした。

この M1の MIDIインプリメンテーション・チャートは、こうなっています(ちょっと、いや、かなり汚いです)。



先ほど M1はシンセサイザー8台分に相当する機能を持っている、と書きました。今風に言えば「8マルチ・パート」ということになるんでしょうか?

Physical Synthsizer
-Global-
PART1-Logical Synthsizer1- (受信MIDIチャンネル任意、任意の音色を設定可能)
PART2-Logical Synthsizer2- (受信MIDIチャンネル任意、任意の音色を設定可能)
PART3-Logical Synthsizer3- (受信MIDIチャンネル任意、任意の音色を設定可能)
PART4-Logical Synthsizer4- (受信MIDIチャンネル任意、任意の音色を設定可能)
PART5-Logical Synthsizer5- (受信MIDIチャンネル任意、任意の音色を設定可能)
PART6-Logical Synthsizer6- (受信MIDIチャンネル任意、任意の音色を設定可能)
PART7-Logical Synthsizer7- (受信MIDIチャンネル任意、任意の音色を設定可能)
PART8-Logical Synthsizer8- (受信MIDIチャンネル任意、任意の音色を設定可能)


M1のMIDIインプリメンテーション・チャートの"ベーシック・チャンネル"〜"プログラム・チェンジ"までの部分は上の"青"の部分に独立して設定可能で、 次の"エクスクルーシブ"〜"リアル・タイム"までは M1全体(赤っぽい部分)に作用します。



次にちょっと変わった機器の MIDIインプリメンテーション・チャートを紹介します。(これも、ちょっと汚いです)。



この機器のチャートは殆どが×です。実はこれはシンセサイザーではなく。デジタル・エフェクター(エコーなどをかける機械)のもので、もちろん鍵盤はなく、 音源も持たないため、当然ノート・オン/オフなどの基本的なMIDIメッセージを受信するようには作られていません。

エクスクルーシブを除けば唯一○の付いているのは"プログラム・チェンジ"です。シンセサイザーが音色の各種パラメータを記憶できるようになったのと同様に、 デジタル・エフェクターも各種パラメータ(エコーの長さ等)を設定したものを記憶し、瞬時に呼び出すことが出来るようになりました。
これをシンセサイザーにMIDI接続しておけば、シンセサイザーの音色切り換えに連動して、エェフクターの設定を自動的に切り換えることが可能なわけです。



MIDIインプリメンテーションに記載されている内容を全て知らなければ、MIDIが使えないなんてことは、もちろんありません。

ただ、MIDI機器を使用する過程で1度は参照することもあるでしょう。 ここでは、"自分の所有しているMIDI機器のMIDIへの対応内容を知りたい場合の為のこのような資料がある" とだけ覚えておけば良いでしょう。






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