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  Standard MIDI File ,GM GS and XG   



SMF,GM,GS,XG




スタンダード MIDIファイル(以下、SMF)とは、演奏情報を記録するファイルのフォーマットの名称で、 後で触れますが、format 0,format 1,format 2の3つのフォーマットがあります。

標準 MIDIファイル、 あるいはパソコンの世界で MIDIファイルMIDIシーケンスと呼ばれている拡張子".MID"のファイルは、 すべてSMFを指しています。

いっぽう、GM ,GS ,XGというのは音源(シンセサイザー)側の規格のことであり、 演奏データ・ファイルのフォーマットであるSMFとは全く関係ありません。
GM ,GS ,XG規格音源を前提としない SMFや、GM ,GS ,XG規格音源を前提とした SMF形式でない演奏データ・ファイルも存在するわけです。





MIDIシーケンシング・ソフトを解説したページの"SAVE & OPEN"のところで、次のようなことを書きました。


パソコン内蔵用カード音源の音質向上や、ローランド社「ミュージくん」に端を発する MIDI音源の普及、 ファイルの状態の演奏データの流通が当たり前に行われるようになり、 さまざまなシーケンス・ソフトで互換性のあるファイル・フォーマットが望まれるようになりました。

そんな背景から生まれたのがスタンダード MIDIファイル(SMF) と呼ばれる世界共通のフォーマット(Windowsでは拡張子が".mid")です。

現状では、SMFは MIDIの演奏データをあつかうほとんど全てのシーケンス・ソフト( Windowsのメディア・プレーヤのような再生のみのものを含みます)で読込むことが可能です。



■ Standard MIDI File [SMF] (スタンダード MIDIファイル)


シーケンス・ソフト間のファイル互換を目的とした SMFも、 最近では、ネットワークを通じて音楽を配信する場合の、 ファイル・サイズの問題を回避する為の手段として考えられるようになってきました。

WEBページ上で音楽を鳴らす場合、音声自体を記録したデジタル・オーディオ・ファイル(WAV,AIFF,AU等)と、 演奏情報のみを記録した MIDIファイルとでは、ファイル・サイズが極端に小さい、 という意味で MIDIファイル側に圧倒的なアドバンテージがあります。



■ MIDIファイルと デジタルオーディオ・ファイル(WAV,AIFF,AU)の違い


ファイルサイズが圧倒的に小さい MIDIファイル。でも、これには致命的な欠点があります。冒頭に示した図をもう一度見てみましょう。

演奏情報を記録しただけの MIDIファイルは、楽器の演奏を保留したもの、と考えることができます。
100% 音楽制作者の意図した音で鑑賞する為には、 あなたの手許に音楽制作者が使用したものと同じ楽器がなければならないのです。



■ General MIDI (GM)


GMではリズム音色を除けば、使用出来る音色は128通り、ビブラートの設定はできず、リバーブ等の効果を設定するパラメータなど、 音楽表現に必要な設定にかなりの制約があります。

そこで、GMを踏襲しつつ、それを拡大したものを楽器メーカ側が提唱することになりました。 GSはローランド社が、XGはヤマハ社がそれぞれ提唱している GMの拡張仕様です。

GS音源ならびに XG音源は GMを踏襲したうえで、さらに細かい機器設定の情報を加えたもののため、ともにGM音源でもあります。



■ GSフォーマットとXGフォーマット

ローランドやとヤマハが、GMを踏襲しつつ、それに加えてさらに細かい音源制御を異種機間で行えるように、 MIDIメッセージの使い方を規定し、それに準拠したMIDI音源を発売しています。

GSフォーマットとは、ローランドの規定したものに準拠した音源フォーマットのとこで、 このフォーマットに対応した音源のことを GS音源と呼び、下のようなロゴが操作パネル等にプリントされています。


一方、XGフォーマットとは、ヤマハの規定したものに準拠した音源フォーマットのとこで、 このフォーマットに対応した音源のことを XG音源と呼び、下のようなロゴが操作パネル等にプリントされています。


MIDIとはもともと、規格化されたものなのに、何を統一するの?と思われるかもしれません。 実は MIDIでは、使い方の解釈をメーカーにまかせている MIDIメッセージがあるのです。 GMのところで解説したプログラム・チェンジのように 番号指定による音色の切り換え方は規定しているが、 番号に対応する音色は規定されていない」的な部分が結構あるのです。
GSや XGはこの部分を使用する音源制御の約束事を、GMを邪魔しない範囲で標準化したものです。 従って、GS、XGともに GMでは規定されていない部分を使用するわけですから、 GS専用あるいは XG専用に作成された SMF等の演奏データは GM音源ではまともに鳴りません。 しかし、GM音源用に作成された SMF等の演奏データは GS音源、XG音源のいずれでも、 正しく鳴らすことが可能なのです。


では、GSと XGでは MIDIメッセージのどのようなものが、どのように規定されているのかを、代表的なものを中心に見てみます。

ここでは、あまり技術的なことには触れず、MIDIファイルを使用するリスナー、 ならびに、これから MIDIファイルを制作しようとする方を対象にして、主なものにしぼって解説します。


● GSフォーマット/XGフォーマットと MIDIメッセージ

● GS/XGでのコントロール・チェンジ

● GS/XGのNRPN

● GS/XGの音色マッピング(バンク・セレクトとプログラム・チェンジ)



GSフォーマットや XGフォーマットは、いずれもMIDIメッセージの中で、GMで規定されている部分はともに踏襲しています。 そして、GMで規定されていない部分を独自に規定しています。
従って、GS独自に規定されている MIDIメッセージを XG音源が受取ると、まったく違う解釈をしてしまう可能性が生じます。


【とあるQ/A】


GS音源モジュールの場合は GMとGSの演奏モードを、XG音源モジュールの場合は GMとXGの演奏モードを持っています。

すなわち、GS音源の場合は GM動作モードの場合は GSならびにXG独自に使用方法を規定している MIDIメッセージを無視するように、 XG音源の場合も同様に動作させることが可能です。


■ GMシステム・オン、GSリセット、XGシステム・オン


GMシステム・オン、GSリセット、XGシステム・オン を受信したときの GS音源および XG音源の設定をまとめて示しました。

【GM System On】
GS/XG バンク・セレクト受信 NRPN受信 備考
GS(SC-88VL) OFF OFF -
XG(MU80) OFF OFF サウンド・モジュール・モードが "XG"に切り替わりますが、
この場合は XG独自の MIDIメッセージを受信しません。

【GS Reset】
GS/XG バンク・セレクト受信 NRPN受信 備考
GS(SC-88VL) ON ON -
XG(MU80) OFF OFF GM演奏状態を基準にした場合です。
ONからOFFに切り替わるわけではありません。

【XG System On】
GS/XG バンク・セレクト受信 NRPN受信 備考
GS(SC-88VL) OFF OFF GM演奏状態を基準にした場合です。
ONからOFFに切り替わるわけではありません。-
XG(MU80) ON ON -

一つの MIDIファイルに GSリセットと XGシステム・オンの両方を設定すると、各音源は次のように設定されます。これは別に御法度ではありません。

【GS Reset,XG System On の両方挿入】
GS/XG バンク・セレクト受信 NRPN受信 備考
GS(SC-88VL) ON ON -
XG(MU80) ON ON -

ただしこの場合、GSフォーマットと XGフォーマットで異なる解釈をするような MIDIメッセージの使用すると、 おかしな音で発音することになります。





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